アフリカ4

 本日の People's TICAD ですが,急遽、実験的にライブ配信されることになったそうです。会場の電波の調子によっては、配信できない可能性もある,とのことですが。よろしければ,是非御覧ください。

http://www.ticad-csf.net/TNnet/PsT_live.html


 木曜日,ギュスターブさんとともに,地元の養護学校に行ってきました。小学部から高等部までの生徒たちがともに同じ学校で学んでいるのですが,屋内の広場で遊んでいた小学部の子供たちが,まず,ギュスターブさんを見つけるなり大喜び。握手したり,抱き上げてもらったり,頬に触れたり,思い思いにスキンシップで親愛の気持ちを表現していました。

 授業に入ったのは高等部で,どの学年も,手作りのベナンの旗を振ったり,折鶴の首飾りや寄せ書きをプレゼントしたり,こんなにも歓迎の準備をしてくださっていたことに嬉しい驚きを覚えました。ギュスターブさんも,アフリカの神様に捧げる歌を歌ってくれました。生徒達も一緒に歌ったり,思い思いに太鼓を叩いたり,手拍子したりして,大いに楽しんでくれました。ギュスターブさんは,正装の民族衣装でいらしてくださったのですが,それを生徒達にも試着させてくれました。体格も顔立ちも全然違うのに,日本の生徒達は実によく似合って,皆から可愛い!可愛い!の賛嘆の声を浴びて,嬉しさのあまり泣き出してしまった女の子もいました。

 ハンディを持った子供たちも,黒い肌のギュスターブさんも,一部の人々からは,距離を置いた目で見られてしまうことがないとは言えません。そういう気持ちを持った人たちは,何気なく接しているように見えていても,やはり表情のどこかにそういう気持ちが透けて見えてしまいます。でも,この学校の子供たちも,ギュスターブさんも,お互い,一切そういうことはなく,本当に,同じ人間と人間として触れあい(文字通りの!)を楽しんでいることが,一緒にいて,表情からよく伝わってきました。

 ギュスターブさんは,アフリカの子供たちはこんなに大切にされていない,世界中の子供たちが大切にされる日を作りたい,と,しみじみ語ってくれました。


 アフリカ開発会議TICAD)が開かれる横浜市では,PR活動に力を入れていて,「一校一国運動」を展開し,市内の各小学校にアフリカの国を1つずつ割り当て,その国について調べる学習をさせたり,その国からのゲストを招いたりして,ムードを盛り上げようとしています。
 養護学校も,同じ横浜市にあるのですが,県立であって市立ではないため,この対象には入れてもらえませんでした。市立小学校に通う子供も,養護学校の子供も,同じ横浜の小学生なのだから,と,市の担当者に直接依頼しましたが,事務的なそっけないfax1枚で断られました。


 でも,ギュスターブさんが来てくれたおかげで,思いがけず,こんなに楽しく有意義な1日を持つことができました。官製学習より,よほど生徒の琴線にひびいたのでは,と,自画自賛しています。予算も何もつかないため,昼食を自分たちで用意したのですが,生徒たちと一緒に給食を食べるほうがいいだろう,という校長先生のはからいで,持参したお弁当は校長先生が引き取ってくださり,私たちは校長先生の分の給食を生徒たちと一緒にいただくことができました。


 養護学校訪問のあと,ギュスターブさんは,外務省に向かいました。TICAD本会議に出席できるNGOを,当初10名と言っていたのに,突然3名に変更という連絡が前夜入った為,抗議・交渉に赴いたのです。すったもんだのいろいろの?な?経緯の末,現在は9名ということになっていますが,当日まで,予断を許さないと思います。この経緯については,新聞等にも結構取り上げられています。


 今日,市民TICADでギュスターブさんに会える予定です。TICAD本会議は私たちは出(ら)れないので,今日が,もしかしたら,彼に会える最後かな。。。ベナンに訪ねていきたいけれど,お金も時間も体力も。。。でも,いつかきっと,また会いたい,と思っています。ガンバルゾ!