旅の報告(2)ロンボク編

090822-01 今日からロンボク編

 朝9時、予定通りデンパサールからロンボク島のマタラムに到着。
 ところが、空港に出迎えてくれるはずの現地NGO・ADBMIのロマの姿が見えない! 前日、デンパサールでのNGOワークショップから戻ったばかりのはずである。マタラムで1泊して我々と一緒に東ロンボクのスロンに帰るのか、いったんスロンに戻りまた朝から出てくるのか、わからない。もしや、こちらに向かう途中で事故にでもあっているのではないか、と心配になる。
 電話をしようにも公衆電話などどこにもない。海外携帯をレンタルしてくればよかった、と反省。
 居合わせたAkromさん(ツアーガイド:タクシーやホテルの客引き・斡旋)が自分の携帯でロマに電話してくれる。タクシーで我々が自力でスロンのADBMIオフィスに向かうことになる。タクシー代30万ルピア(約3,000円)。Akromさんにお礼の5万ルピア(約500円)を渡す。9時45分、ようやく空港から出発。


 ロマを待つ間、Akromさんから、今日がラマダン(断食月)の初日であることを知らされる。しまった! 訪問の時期としては相応しくなかったのではないか? しかし、事前に送られてきたロマからの予定表には、ランチに立ち寄るレストランの名前や名物料理まで書いてあったではないか? ともあれ、イスラム圏を訪問する以上、最初に調べておくべき基本的ミスであったことは間違いない。痛恨の極み。


 ひたすら車は東に向かう。まさかと思うが、Akromさんとタクシードライバーがつるんでいるとすれば、ひどいことになりかねない。スロンへの標識を見つけてとりあえず少しほっとするが、ロマの顔を見るまでは安心できない。
 はたして、スロンの住所にたどり着くと、そこは空き家で、工事中であった。隣の家の人が、自分のうちには日本人の「マユミ」がいるから彼女に聞け、という。そこでドライバーが彼女の職場である病院を探してつれて行ってくれたが、彼女は帰宅した、とのこと。再びその家に戻ると、マユミさんは帰宅していた。青年海外協力隊員で栄養士として病院で働き、その家にホームステイしている、とのこと。ドライバーの携帯を使ってマユミさんがロマと連絡をとってくれ、ようやくADBMIの事務所の場所が判明した。(よくわからないが、地番表示が何かややこしいことになっていたらしい)探し回ってくれたドライバーにチップ5万ルピアを渡す。責任感のある人で、言われた所番地で放り出しておしまい、ということはせず、目的地に我々を送り届けるところまでが自分の任務、と考えてくれていたようで、助かった。スロンの街には11時過ぎには入ったが、タクシーを降りたのは11時半をだいぶ過ぎていた。
 ロマと顔を合わせると、とりあえず “Sorry” を繰り返してはいたが、日付を間違えたのか、あるいは他に理由があったのか、迎えに来なかった理由は判然としない。こちらもとりあえずたどりつけた安心感から、これ以上この問題を追及せず仕舞いとなってしまった。
 彼らはラマダンだったが、我々にはキャッサバを蒸かして昼食に出してくれた。ココナッツの実を割って新鮮なジュースもふるまってくれた。