フィリピンスタディツアー感想

 2月末から3月はじめの6日間、初めてフィリピンに行ってきました。
 

 その旅行記を、夏のロンボク&東ティモールにように書こうと思いつつ、矢のように時間が過ぎていきます。そこで、まず、報告書に載せた感想だけでも掲載しておこうと思います。


「貧しくても笑顔が素敵だ、それはその通り。でも、その笑顔の心の中で、何を考えているのか、そこに思いを馳せられるようになると、フィリピンの人たちに、さらに一歩近づけることになる。」
 ソルト・パヤタスのスタッフの言葉がずっと心に響いています。


 カシグラハンで出会ったお母さん方の手縫いのステッチ入りのタオルは、1枚100〜140ペソ。日本円で200〜300円の安さ、でも肌触りも質も良く、丈夫で、色も模様もきれいです。10枚、20枚と大量に買い求めると、お母さん方は笑顔で「ありがとう」と喜んで下さいましたが、1000〜3000ペソというのはここで暮らす人々にとってかなりの金額です。冷房のよく利いたきれいな大型バスに乗り、それだけの金額を惜しげもなく財布から出すことのできる私たちを、人々はどのような思いで見ているのか、気になりました。お母さん方は、夢は「お金持ちになること」と言っていました。そして、この地区の子どもたちに教育を受けさせたい、と。


 折しも、スタディツアーの最中、チリ大地震が起こりました。先日、ハイチで大地震があったばかりです。フィリピンでも昨年、台風で大きな被害を受けました。地震にしろ台風にしろ、たとえ同じ規模であっても、被害の大きさはその地の経済的状況によって大きく変わります。それに耐えられるだけの家屋に人々が住めているかどうかによって死傷者数は大きく変わり、単純に自然災害とは言えません。ただちに各地で緊急募金が始められています。


 フェアトレード商品の購入も災害緊急募金もそれぞれ意義があります。しかし、これだけでは一過性のものに終わってしまうのではないでしょうか。このような状況をもたらしている社会の仕組みを見つめ直し、その上で、自分に何ができるか考え続けていくことが大切なのではないでしょうか。…言うは易く、行うは難し。でも諦めてしまいたくありません。


 スタディツアーでは、さまざまな年代の方といろいろな話がじっくりできて、たくさんのことを考えさせていただけました。実り多い、思い出深い旅でした。財団や訪問先NGOのスタッフをはじめ、あたたかく受け入れてくださった現地の方々、参加者各位に感謝申し上げます。有難うございました。


 また、このようなスタツアに行きたいです!!!