おとなのひとりとして

逃げていいんだよ
自分の身を守るのは自分だよ
悲しいことだけど、
親や教師をそこまで信じてはいけないよ
逃げるのは恥ずかしいことじゃない
不登校や転校で逃げればいい
自分がいじめられている、と自分で認めるのはつらいよね
そんな現実からは目をそむけたいよね
だから、学校に行きたくない、あいつらに会いたくない、
その自分の気持ちに素直になればいい


1番いいのは転居と転校
お金がかかるから、簡単には親もできないかもしれない
だったら不登校でいい


おとなの世界、例えば会社も、弱肉強食でしょう?
強いもの、声の大きなものが勝つでしょう?
無理が通れば道理がひっこんでいるでしょう?
教師の世界も同じです
学年会でも、ジャイアンの主張が通るんです
学校もこの社会の一部です
たしかに平等幻想が世の中で最後まで残っている場所ではあったけれど、
新自由主義能力主義、競争主義、
強い者勝ちの世界です
教師や学校だけがこの世の中で清廉潔白なはずがない


いじめている君、
本当は楽しくなんかないでしょう?
君の心も屈折しているんでしょう?
憂さ晴らしで面白そうに見せているだけだよね
でも、本当はそんなことしても憂さは晴れていないでしょう?
それより、自分の心を屈折させているものは何なのか、
それと向き合うほうが絶対いいよ
そうしないといつまでも心の憂さは晴れないよ
挙句の果てに犯罪者だよ
つまらないってわかるよね?


途上国では学校に行けない子どもたちが大勢いて、
学校に行けるようになることが夢として語られているけれど、
先進国では学校が地獄であることが明らかになっていて、
それなのに途上国に学校幻想を売り続けていていいのだろうか
たしかに、識字や計算力、世の中を見る目を培うことはとても大切
でも、それが学校というシステムの押し売りでいいんだろうか
規制がないから有害物質を出す工場を海外に作って操業したり
げんぱつや武器を輸出したりしているのと変わりないんじゃないだろうか