きょうだい会

 夫婦に子供2人が「標準」家庭となったのは戦後のことで、長い歴史の中ではごく最近とか。ご存知の通り、最近はもっと少なくなっていますが、私の子供の頃は2人きょうだいが多数派でした。

 夫の母は6人きょうだいの3番目です。姉2人・妹1人・弟2人。会津・山形・東京・川崎に住んでいますが、皆仲が良く、時々集まっては「きょうだい会」なるものが開かれています。それぞれの配偶者プラス子供たちやその配偶者、さらには孫たちも参加するので、相当な人数で、おじ・おば、甥・姪、いとこたち、といっても、誰が誰やら、全員を掌握している人は果たしているのか? という賑わい方です。
 皆芸達者で、歌あり踊りあり楽器の演奏ありで、もちろん私の夫はバレエを披露します。血筋かとも思いましたが、血縁関係にない配偶者たちまでいずれ劣らぬ芸達者ぶり。いとこのヨシユキくんの奥さんのナッチャンの「天城越え」は実に見事で、私は完敗です。昨夜も、いとこのショウジくんが、見事な三線とノドを披露してくれました。

 「きょうだい会」とか「いとこ会」とか、この一族の内部の用語と長年思っていましたが、ある情報誌に掲載されていた飲食店の宣伝に、「きょうだい会など、当店で!」とあり、普通名詞だったのかと驚きました。東北地方の旅の雑誌だったので、あるいは地域方言? 皆さんの日常語彙にこの言葉はありますか? 興味深いところです。

 結婚後まだそんなに経たない頃、夫の母方の祖父母の法事が会津でありました。前日の土曜日からの泊りがけでした。おシュートメさんの一族が一同に会する中ですので、私もキンチョーして行きました。(実母にもおとなしくするよう、重々言い含められました。)
 しかし、宿泊先の東山温泉で、飲めや歌えの夜が始まり、前夜祭が実はメイン・イベント?、翌日の法事は皆疲れ果てて実に静かなものでした。おかげで、私もかぶっていたネコはどこへやら、すっかりうちとけ、名実ともに親戚の一員になれたのでした。めでたしめでたし。