ピアノ練習曲

 子どもの頃ピアノを習っていましたが(当時流行っていました)、たいして熱心に練習もしないままずるずる続け、何となくやめてから幾星霜。。。当時家にあったピアノは友人のお嬢さんにお譲りし、その後は全く無縁に暮らしていたのですが、門前のオバサン習わぬ経を読む、夫とその家族の影響を受け、私も?十年ぶりにピアノの練習を再開しました。始めてみると昔とった杵柄、初心者用練習曲集ならどうにかこうにか指が動いてくれる喜び、左手と右手が違う動きをする脳への刺激の快感のとりことなり、ご近所迷惑も顧みず、バイエル制覇、ブルグミュラー制覇、次はソナチネに挑むところです。

 ブルグミュラーの曲にはロマンティックなタイトルがついていて、そのタイトルからあれこれ想像をふくらませながら弾いて行くと、強弱記号にも思いがこもるようになり、子どもの頃は機械的に強弱をつけていただけで、こういう弾き方はできなかったなあ、と自己満足したりしています。
 中でも、つい思い入れが強くなってしまうのは「さようならAdieu」。別れを前に、思いを振り切れない、楽しかった思い出が甘く心によみがえるのをおさえきれない、でも振り切ってそれぞれの道を歩き始めなければ、振り返らずに、もう2度と会うことはない。いつかこの傷が甘くほろ苦い思い出に変わるその日まで。。。といったような、実体験だか映画だか何だかわからないストーリーが胸を駆け巡り、陶酔してしまいます。(はたにどう聞こえているかはわかりませんが) そして、思います。これ、子どもには無理なんじゃないの? それとも、子どもは子どもなりに、自分や友達の転居・転校とか、世を去った祖父母とかのことを思いながら弾くのだろうか。。。 当時の記憶は全くよみがえらず、想像するしかないのですが。
 もし、このあたりを練習中のお子さんがいらっしゃったら、聞いてみて、教えていただけませんか。

ブルクミュラー25の練習曲  全音ピアノライブラリー

ブルクミュラー25の練習曲 全音ピアノライブラリー